梅原徹
Title:
Envelopes, the Sun
作品解説:
共在しない誰かとのコミュニケーションは、或る一種の時間旅行と言えるかもしれない。宛先はなくとも海に瓶を投げ、土にアルミ缶を埋め、時には中身を見ずに食べてしまうことでさえ、時間という関係性は築かれる。かつてこの地を訪れた文豪らも、その筆致において旅の作法を開拓してきた。今それらが持つ立体的な時間の起伏は、時折とても緩慢なものの様に振る舞う。ここにあるのは、現在と過去の相対速度を観測する為の断片的な記録の連なりである。
プロフィール:
1996年神奈川県生まれ。音楽家、美術家。都市・環境のリサーチやフィールドワークを通した音響作品の制作を行っている。デュッセルドルフでの在住経験を経て、2018年横浜国立大学理工学部卒業。2020年東京藝術大学大学院美術研究科修了。主な活動に個展「召喚の作法」(HAGISO, 2021)や「KAWAKYU ART EXHIBITION 2022」(ホテル川久, 2022)への参加など。