NIINOMI

Title:

Breath of the Sea

作品解説:

波は呼吸のようだ。一定のリズムで寄せては返すを繰り返し、その動きは有機的な生命を感じさせる。まるで海が呼吸する生き物のようである。本作は、熱海の街の一角に海を出現させ、それを人の営みと同様に呼吸する有機的な存在として空間に存在させ続ける作品である。熱海の象徴である海の呼吸(波の音)をリアルタイムで収音し、街中の展示空間にデジタルの海として現れる。目の前で描かれる電子の海は、今この瞬間に息をしている海の生命活動の証である。

 

◆特別プログラム「META ATAMI -Story of Artificial Technoscape-」

「META ATAMI – Story of Artificial Technoscape-」は、熱海に残されたテクノスケープ(技術景観)と、土地に根ざした資源、環境、歴史といったランドスケープ(自然景観)の要素を並列的に取り扱い、テクノロジーと自然、現実と仮想、過去から未来、人間と非人間の関係において、超芸術的な視点から探求するアートプログラムです。

今回招聘する5組のアーティストは、AIやVR/AR、SNSなど、それぞれ異なった技術的なアプローチから、熱海の多層的な姿を描き出します。彼らが再解釈を試みるものは、100万年前にフィリピン海プレートとの衝突によって形成された伊豆半島の地形であり、点在している縄文の遺跡や仏教美術、そして観光地としての人々の営みであり、いままさにに熱海で感じられる波の音であったりします。

時空を超えてテクノロジーと交差した先に現れる熱海の姿を、是非ご覧ください。

META ATAMI – Story of Artificial Technoscape
ディレクター:鳥本健太
キュレーター:吉田理穂
アーティスト:河野円たかくらかずきDamjanski永井ミキジNIINOMI

 

プロフィール:
メディアアーティスト / NEORT株式会社ディレクター プログラムをはじめとするコンピューターテクノロジーを駆使した新しいアートの可能性を探求する。 近年は、アルゴリズムによって機械的に出力をし続けるシステムそのものに美的価値を見出しており、”System as an Art”をテーマに、アートを生成するシステム自体を作品とする活動を行う。 https://niinomi.art